古いシミ(カビ)があるのですが、取り除くことはできますか?
ほとんどの場合、抜く(取り除く)ことができます。
まず、変色したシミに「変色抜き」を行ってシミを抜き、その後に「色合わせ」をして元の色を再現します。
また、柄物の場合でも、部分的な「柄入れ」を行うことによって、違和感なく修正することができます。
「色合わせ」はシミ抜きの中でも非常に難しいものとされていますが、当店では長年培った技術で、お客様に満足して
いただいております。
例えば、20年前に親が着た振袖を子供にも着せたいが、変色がたくさんあるというお着物でも、ほとんどの場合、
着ても気にならない 状態まで復元することが可能です。
料金は、シミの数や状態、お着物の地色などによって変わりますが、経験上では7,000~15,000円くらいで収まることが
一番多いように 思います。まずは一度ご相談ください。
少しシミがついていたので、つい触ってしまったのですが、大丈夫でしょうか?
シミを抜くにあたって重要なことは、シミを放置して古いシミにしてしまわないことと、シミにうかつに
触らないことです。あまりにも古くなってしまったシミや、触ってしまったり擦れてしまったりしたシミは、完全には
もとに戻らないことがあります。
どうしても拭う必要などがある場合は、乾いた手ぬぐいなどで軽く押さえて拭う程度にとどめ、決して擦ったり
しないでください。できてしまったシミには下手に触らず、そのままの状態で持ち込んでいただくのが最良で、
最も完全な状態に戻しやすく、また加工料金も安価で済みます。
シミ抜きと丸洗い(京洗い等)の違いはあるのでしょうか?
以下のような違いがありますので、シミ抜きされることをお勧めしております。
◆ シミ抜き
お着物のシミの付いた部分のみを、石油系統の溶剤と水で洗います。
汗や水系統のシミは、シミ抜きでないと抜くことができません。
一言でシミ抜きと言いますが、汗抜き・変色抜き・色合わせ・柄入れ・柄の足し合わせなど様々な技術があり、当店では
それらを駆使 して、できる限りお着物を元の状態に戻します。
◆ 丸洗い
お着物全体を、石油系統の洗剤で洗います。
ほ汚れやファンデーションしか落とすことができず、目に見えない汗や水系統のシミは取れません。
丸洗いのみ行って保管して何年か経つと、汚れが残っている部分が黄色く変色したりします。
防水加工(ガード加工)を入れるとシミは付かなくなりますか?
シミは付きます。
防水加工(ガード加工)は、水系のシミを防ぐものですが、基本的に雨による汚れを防ぐものとお考えください。
そのため、肌が触れて皮脂が付く襟や袖口の部分や、油分を含んだ水など付いた部分などにはシミが付いてしまいます。
防水加工(ガード加工)をしたお着物でも、「襟・袖口ふき」「汗抜き」「シミ抜き」は必ず行っていただきたく
存じます。
また、丸洗い(京洗い等)などを行うと、防水加工(ガード加工)の効果は少しずつ効果が薄れてきます。
紋の入っていない安価な着物を持っており、
居合や弓道で使うために紋を入れたいのですが、可能ですか?
紋入れは可能です。
お仕立て上がりのお着物になりますので、「刷り込み紋」という方法で紋を入れます。
武道の演武などで使用するお着物には、一般的に5つ紋を入れる場合が多いようです。
今の着物に入っている紋を、違う紋に入れ替えたいのですが、できますか?
入れ替えることができます。
まず、既に入っている紋を抜き、新たにご希望の紋を入れ直します。
また、別の生地に新しい紋を描き、元の紋の上から貼り付けて紋を替える「貼付け紋」という手法もあり、
熨斗目(のしめ)ではよく使われます。